テトラバランス人間力学
違いと個性を活かし合う
テトラバランス人間力学
複雑な人間関係にも、見えない力学法則が働いています。
この法則は、私(松尾直子)が深層心理学、文化人類学、異文化間コミュニケーション、全脳教育、幾何学等の様々な学びと体験からまとめたもので、「人間関係力学」と名付けて、13年前からセミナーや大学授業、大学公開講座、出張講演等でも提供してきました。
多くの方々に受講いただきましたが、皆さんから、
「あらゆる人間関係が解け、目からウロコが落ちた」「長年の確執がとけて変わった」
「自分を活かす方向がつかめた」「生きるのが楽しくなった」
等々の嬉しい声を、年齢、性別、職業を問わずたくさん頂いてきました。
この力学法則を活用すると、
- 自分や周りの人の生き方の傾向
- 引き寄せがちな人間関係での問題、その仕組みと意味
- 苦手な相手とのより豊かな関わり方のポイント
- 自分や相手の得意な力、隠れた力とその有効な活かし方
- 互いの力を活かし合う豊かな関わり方
などが見えてきます。
どんな法則が私達の生き方や人間関係に働いているのか、以下に簡単にまとめてみました。
現象は両極のバランスの中で生成発展
私は現象界の仕組みを解く幾何学が好きなのですが、脳や心の仕組み、人の生き方や人間関係にも、
現象界と同じ力学法則が作用しているのに気づきました。
世界を眺めると・・・ あらゆる現象は両極のバランスの中で生成発展しています。
- 闇と光(陰陽)の間から様々な色(現象)も生まれ、
- プラス極とマイナス極で地軸ができ地球も回り、
- 男と女から子が生まれ、
- 生は死に支えられ生々流転しています。
善と悪、喜びと悲しみ・・・正反対の両極は実は一対で、
一方があってこそ他方の意味や価値が生まれます。
片方は片方に支えられ、両方がないと現象は続かないので、
物事は両極のバランスをとるように起きていきます。
そして、この両極のバランス作用は、私達一人一人にも、人間関係にも働いているのです。
人の中の両極バランス
下図は人の生き方や人間関係での両極のバランスを簡潔にまとめた相関図です。
●テトラバランス人間力学相関図 4つの根源力●
真ん中の十字の線の先は、生きるのに必要な4つの両極の価値(志向性)、自分、周り、心、形(物質)を表します。
人は「発する」と「受け取る」の2つの対称的な力を使って世界と関わっています。(呼吸も)
発する力を「能動力」、受け取る力を「受容力」と名付け、図の左右に配置しました。
- 能動力(男性性)・・・図の左側
- 物質世界での結果が大事
- 左脳(言葉で論理的に考える脳)を主に活用
- 分析的に考え、目的を立て、自分のやり方で発信・行動する
- 受容力(女性性)・・・図の右側
- 心の満足が大事
- 右脳(感性・感情・イメージで感じる脳)を主に活用
- 理屈を超えて直観・感性で感じ、違いを受け入れつながる
2つの力の出し方も、「外向」と「内向」の2つの方向があります。
- 外向(自分志向):自分を出し、自由・変化を求める・・・図の上側
- 内向(周り志向):周りとのつながりを大事にし、安心・安定を求める・・・図の下側
4つの根源力
人それぞれ、生育環境や個性、役割や立場の違い等によって、4価値(自分、周り、心、形)をどんなバランスで大事にするかは異なり、それによって図の中での位置が変わります。
あなたはどの位置にいがちですか?
- 自分の思いを優先する人は上の方に、
- 周りに合わせがちな人は下の方に、
- 目に見える物や結果を大事にする人は左の方に、
- 心で感じる事を大事にする人は、より右の方にいるでしょう。
どの位置にいるかで、
- 感じ方や考え方
- 優先順位、価値観、求めるもの
- 得意な力と苦手面
- 物事の進め方
- コミュニケーションの仕方
- 人間関係で陥りがちな問題 等が変わります。
各位置に表れる特徴的な力と生き方の傾向を4つの力で表しました。
右上(自分×心)感性楽天力… 自分の欲求を満たし、今を楽しみたい
右下(周り×心)感情共感力… 気持ちで感じ合い、人とつながりたい
左上(自分×形)冒険行動力… 自分の力で成果を出し、承認されたい
左下(周り×形)実務管理力… 状況を緻密に維持管理し、安心したい
1つの力ばかりを使っている人、2つ、3つの力を使っている人、4つ力を臨機応変に活用している人もいるでしょう。
各力の特徴は、上の テトラバランス人間力学相関図の中にまとめてありますので、ご覧下さい。
バランスが崩れると問題に!
社会で生きるには、4つ全ての力が必要不可欠なので、4つの力を臨機応変にバランスよく活かせる人は、どんな人とも柔軟に関われ、周りと調和し伸び伸びと力を発揮できます。
ところが、活かしていない力があると、物事の行き詰まりや人間関係の摩擦など、何かの問題となって表れてきます。
テトラバランス人間力学相関図の中の各力が、斜めの線で分けられ、菱形で囲まれているのをご覧下さい。
各力の特徴は、他の力と共に活かせると、菱形の内側に長所(有効な力)となって表れ
その力ばかりに片寄って他の力を活かさないと、菱形の外側に短所(問題)となって表れるのです。
つまり、各力をうまく活かすコツは、他の力とつながり、バランスをとることです。
現象は両極のバランスの中でこそ発展継続するので、4つそれぞれの力も、
他の力とバランス良くつながり活かし合えてこそ、その良さを本当に発揮できるのです。
人間関係に働く両極のバランス法則
バランスをとろうとする作用は、人間関係にも働きます。
関わる相手との間に無意識に 両極のバランス法則 が働き、相手によって自分の活かす力(位置)が自然に変わるのです。
つまり、バランスを取る為に、自然に互いの生き方が反対の傾向をおびるようになり、
相手と対極の力をお互いに使うようになるのです。
例えば、
- いつもは冒険行動力が強いのに、自分より強い冒険行動力をもった夫といると対極の感情共感力に片寄っていき、夫の理想主義的意見に対して悲観的にグチグチ言いたくなる
- 感性楽天力に偏っただらしない子供といると、実務管理力が強くなってガミガミ言いがち、など
しかも、バランスを取るために、中心を挟んで同じ距離だけ相手と離れるので、
自分がある力に片寄れば片寄るほど、相手は逆の力にどんどん片寄ります。
自分が活かしている力の生き方を絶対視して、相手に押し付けコントロールしようとすると、
逆に相手は対極に離れていき、互いの違いが大きくなって争いがちですが、
違いを理解しバランスよく活かし合えれば、最も創造的な関わりを生み出すこともできます。
さらに詳しくは・・・ブログ記事 「人間関係の秘密の法則」へ
http://nijinokomado.blog.fc2.com/blog-entry-9.html
立体視点 テトラでバランスチェック!

バランスの大切さは、立体的視点で捉えるとよくわかります。
平面的に捉えると、比較、競争を生み、摩擦や争いにもなりがちですが、立体的視点で見ると、各極がつながるバランスの大切さが見えてきます。
現象界の基本構造であるテトラ(正四面体)を使って、人の心や生き方の仕組みを立体的に捉えてみました。
正三角形4つでできた正四面体は現象界の基本構造で、テトラヒドロンと呼ばれます。ここでは簡単にテトラと呼びます。
テトラの各頂点を4つの基本的価値(志向性)である自分、周り、心、形(物質)として人の意識を捉えると、各頂点を繋ぐ各辺に以下の4つの力(球)が生まれます
(自分×心)感性楽天力… 自分の感性で今を楽しむ 遊び心
(周り×心)感情共感力… 周りの人と気持ちでつながる 思いやり
(自分×形)冒険行動力… 自分の力で頑張り成果を出す 実行力
(周り×形)実務管理力… 状況を緻密に計画的に管理する 責任感
※テトラの残る2辺の力は、以下の2つの力でしょう。
(心×形)真理… 心と物質世界のつながりに気づき、本意を現実化する 叡智
(自分×周り)大きな愛…周りのことを自分のことと感じる万物への 無条件の愛

●補足●
実はテトラは2つあり、地のテトラ(ピンク)と天のテトラ(水色)が合わさって、右図のような星型二重正四面体(スターテトラヒドロン)となっています。
4つの根源力、更に真理と大きな愛の力が開くと、男性性(左脳)と女性性(右脳)、天と地がつながって、全体のつながりの中で、6つの力がバランスよく花のように開き活かされます。
自分がどんなバランスで自分、周り、心、形(物質)の4つの価値を大事にしているかで自分のテトラの形が変わります。
4つを皆大事にしていると、4点がバランスよくつながり、同じ長さの辺でできた綺麗な正四面体のテトラになり、各辺に生まれた4つの力は互いに絡み合いながら全体の中でバランスよく活かし合えます。
大事にしていない点(価値)があると、形にならない辺、出せない力が出てきてテトラが歪み、
4つの力もうまく絡み合わず、各力の良さがうまく活かせなくなります。
テトラバランス人間力学相関図は、意識のテトラ構造を平面にしたものなのです。
青い菱形の部分がテトラになっているのが分かりますか?
各力がバランスよくつながり合うと、4つの力の特徴がテトラの内側で有効な力となり、
バランスが崩れると、せっかくの力もテトラの外のまずい形になって表れます。
あなたのテトラの形はどうでしょうか?
- 4つの頂点(心・形・自分・周り)のどれを重んじていますか?
- どの辺の力を主に使っていますか?
- 活かしていない力(ひずみ)はないでしょうか?
それによってどんな問題が生じているでしょうか?
- 他のどの力を活かしたら、バランスがとれるでしょうか?
問題はバランスをとり戻すために起きる
自分の中に片寄りがあると、バランスを取らざるを得ないような問題が起きてきます。
- 感性楽天力に片寄った学生が、遊んで授業をサボってばかりいて、
落第して初めて計画的に進める実務管理力の大切さに目覚めたり、
- 感情共感力に片寄って、周りに合わせて自分の思いを抑えて我慢していると、
心が苦しくなり溜まった思いが爆発し鬱になってしまったり…
問題とは、片寄ったバランスを調整し、未活用の力をもっと活かしなさいというサインなのでしょう。
人間関係でも、自分の片寄りを補完する為、自分が活かしていない対極の力をもつ相手と縁ができがちです。 例えば、
- 感情共感力タイプの人は、対極の冒険行動力タイプの頼もしい人に惹かれ、
- 孤独に頑張る冒険行動力タイプは、優しく寄り添ってくれる感情共感力タイプに安らぎを感じます。
ただ一緒にいると、
- 感情共感力タイプは、共感力の薄い冒険行動力タイプに寂しさを感じ、
- 冒険行動力タイプは、クヨクヨ悩んで行動しない感情共感力タイプにイライラしがちです。
実は、お互いの中の押し込めた力を鏡のように映し合い引き出し合える最高の相手なのですが、
自分のその力を否定していると、相手を受け入れ難くなるのです。
自分の中でうまくバランスをとっていくと、人間関係での問題は解消し、物事はスムーズに動き出します。
テトラバランス人間力学セミナー
立体的視点で互いの個性を眺めた時に、違いや力をバランスよく活かし合い、より豊かな関わりを生む道が見えてきます。
セミナーでは、
- 自分の心のバランスをチェックし、
- 今起きている問題の意味、
- 片寄りを補完するバランスのとり方 などを、具体的に見ていきます。
- 自分とは違う力を活かしている人の感じ方や考え方、
- 行き違いが起きる仕組みと意味、
- お互いを活かし合う豊かな関わりの大事なポイント も見えてきます。
そして実践すると、人間関係に違いが生まれます。
互いの違いで争うのではなく、自分自身や周りの人の個性や豊かな可能性をより活かし合う為に、
テトラバランス人間力学を、是非お役立て下さい。
*ご注意!*
このように力別に分けると、よくある占いのように、自分やあの人はどのタイプかな、と判別したくなるでしょう。勿論、生来の個性によって得意な力の傾向はありますし、あの人このタイプにピッタリというのもあるでしょう。
ただ、人や自分をこのタイプと決めつけてはいただきたくないのです。
なぜなら、
- ある力を使う体験が足りなかったり、
- 出来事を通してある力にマイナスイメージを持っていると、
その力を押し込めて、反対側の力に片寄ってしまうことが多いからです。
本来、4つの力は誰の中にもあるものです。
得意な力も他の力と共に活かしてこそ、その良さを本当に発揮できます。
自分も周りの人も、1つのタイプに判別して決めつけることなく、
どの力も活かせるようになるためにこそ、この仕組みを活かしていただきたいと思っています。
【お問い合せ】 manaレインボ- Tel&Fax 050-7517-8721 メールはこちら より